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「無痛」(久坂部 羊著 幻冬舎文庫)

刑法三十九条「心神喪失者の行為は、罰しない。心神耕弱者の行為は、その刑を減軽する。」
凶悪犯罪の犯罪者に対して上記が適用されると、無罪もしくは微罪の扱いになってしまう。

一家惨殺事件が発生し、それを捜査する早瀬刑事は刑法三十九条に大きな疑問を抱いている。一方、主人公の為頼は外観だけでその人が抱える病気が分かってしまうという特殊能力(といっても過言ではないと思う)を持つ医師である。病気は自然現象であり、その外面的徴候により知りえる情報から診断できるということである。また凶悪犯罪者には犯因症と呼ばれる徴候がある。
ふとしたきっかけで知り合った、精神障害児童の施設で臨床心理士をしている母・高島とその一人息子が事件に巻き込まれて行く。。。そして、犯人は。。。

文庫で600ページを超える大作だが、登場人物の構図が分かりやすく医療ネタが多いので、読者を飽きさせない展開。
根底に流れる刑法三十九条の意義については、結局自分自身の中で結論を出せなかった。ただ、アルコール中毒・覚醒剤中毒による精神障害者に対しても、同法が適用される場合がある。被害者家族にとっては、そんな理不尽なことは無いであろう。また、本書でも指摘している通り、それを逆手に取って悪用する犯罪者もいるのではないだろうか。ただ、本当に救ってあげるべき精神障害者の人達も多い。

もし自分が裁判員に選出されて、刑法三十九条が適用すべきケースに遭遇したら大いに悩むであろう。ただただ、凶悪犯罪が少しでも無くなるように祈るだけである。

決して楽しい小説ではないが、医療モノやサスペンス好きの読者にはオススメです。


ネットを検索したら、秋葉原事件の犯人にも犯因症が出ていたらしい、という情報があった。本当かな?
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